安静は麻薬

スポーツメディスン154号の特集に、「筋肉は内分泌器官である」というタイトルの記事が。

筋肉はただ収縮して力を発揮するだけでなく、グリコーゲンを貯蔵するだけでなく、
なんと!ホルモンを分泌している内分泌器官だということが明らかに!

しっかり運動を行う(※注)ことで筋肉から発現するホルモンが、脂肪の分解を促進したり、
肝臓の糖代謝を促進したり、血管の内皮細胞も新生したり。(注:ただし、ほどほどの負荷では発現しない)

さまざまな疾患で運動の有用性が証明されていますが、色々な症状が改善することも納得。
この結果を受け、すでにとあるリハビリ病院では手術前後に「徹底的な運動負荷」をかけて、
よい成績をあげているとのこと。

記事には、手術翌日に人工呼吸器をつけたまま運動をしている患者さんの写真も。
手術前にも「ガンガン運動してもらいます。」だそう。(もちろん安全確保の上で)

また、自宅で腰が痛くて脚が動かせず、おむつで寝たきりの高齢者を、1ヶ月間のリハビリで
歩けるようになって、30〜40段もあろうかという石段の上にある自宅に歩いて帰ったという
エピソードも。

しかも、その1ヶ月間のリハビリ期間、1日6時間!のリハビリで、さらに、1日3,000回!?
のスクワットを実践していた?させられていた?とのこと。

主治医がときどき様子を見に行くと、5年経った今も、毎日石段を昇り降りして生活されているそうで。
「よく頑張りますね」と主治医が声を掛けると、この高齢者曰く、
「もう二度とあんなつらいリハビリはしたくない」